呪文のように聞かされて違和感に縛られて(寺嶋美樹・中3)

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 「学校の出席番号が、前半は男子、後半は女子になっていること」。もしかしたら学校によって大きく方針が違うかもしれないし、私自身が他の学校に行ったことがないので実態が把握できていないかもしれませんが、これが私の違和感です。男子が優位な状況を思い浮かばせてしまい、男女差別を生んでしまうではないかと思います。
 ところで、私が通っていた小学校は、男女混合名簿でした。出席番号1番は青木さん、2番は内田くん…と、男女が混ざっていました。だから、新学期の席順は男女混合・番号順です。ちなみにそれ以降の席順は男女が隣になるようにランダム座っていたので、はじめがイレギュラーな感じです。でも私はそれを当たり前としていましたし、それが不思議なこととは全く思いませんでした。
 その後、中学校に入学しましたが、まず「男女で分ける」という発想に驚きました。座席も教室の左半分が男子、右半分が女子です(番号1番が右前になっているのです)。しかし、先生が毎日出欠を番号順に取っていたり、席をふと見たときの情景に目が慣れていったりして、段々と自然なものになっていきました。今は中3なのですが全く違和感はなく、むしろ昔の男女混合で並んでいた状況がはっきりと思い出せないくらいです。

 つまり、「もとからあるのではなく、誰かに一方的に植え付けられ、それに慣れてしまった」ということが起こっているのではないでしょうか。小学校のときは「出席番号が男女で決まる」という概念がそもそもありませんでした。つまり、その時は差別をするも何も、そんな事考えたことがなかったわけです。しかし中学校に入って、初めて新たな価値観を見せられて、それを毎日いわゆる呪文のように聞かされるたびに、だんだん日常がすり替わっていき、いつしか差別が当たり前のものになってしまったのです。さらには、それに対しても違和感を持たなくなり、差別前の情景を忘れてさえしまうのです。
 少し小難しい内容になってしまいましたが、これが一番恐ろしいことだと思います。「差別が当たり前のものになって、それに疑問を持たなくなる」。別に出席番号の件について社会運動を起こしたいなどではないのですが、これと似たことが世界中で起こっているのかもしれないと思うと、改善していかなければならないと思います。