挑戦、プロトタイピング

5〜7月の《STEP1:教育プログラム》を踏まえて、自分事としての社会課題——ワガママを各々で発見した中高生たち。

8月〜12月(一部2022年1月)の《STEP2:協働プログラム》では、近しいワガママを抱える者どうしで6つのチームを組み、ワガママ実現の「試作(プロトタイピング)」に挑戦。
それぞれのチームには、企業、ITエンジニア、銀行、社会貢献団体、市役所——さまざまな社会人が「協働メンバー」として参画しました。

(↓画像クリックで、各チームの活動レポートをご覧いただけます)

01. 中高生の居場所チーム

小野田実来
小野田実来

中学3年生から高校2年生のメンバーが「誰かのための居場所をつくる」という目的から、学生やペットを飼っている人、障害を持っている方など誰かにとっての大切な居場所作りを進めた。

借りる場所は自分たちで様々な候補を出してきて、アクセスが良好か、値段が妥当か、自分たちのしたいことをできるような設備かなど沢山のことを考慮しながら探した。最終的に神戸市の新長田でコミュニティースペースを運営することに。

チョコ作り、キャンドル作り、ピザパーティー、忘年会、DIYなどのイベントを開催。「まだまだここでやりたいことがある」と直談判して、運営期間の1ヶ月延長をゲットした。

02. だれでも食堂チーム

小野田実来
小野田実来

健康に生きる上でとても重要な食生活。栄養の摂れた食事をお腹いっぱい満足に食べられること、それは決して簡単なことではなくて。親の帰りが遅い子ども、仕事が忙しくて栄養の偏ったものばかりで済ましてしまう人もいるし、高齢者の方だと1人で食事を用意するのが難しかったりもする。

そんな人たちが、栄養満点のご飯を食べられるようにと、このチームでは誰でも食堂”まんぷく”を考案。調理専門学校生のサポートも借りながら、開催場所や会場の飾り付け、メニューの考案から買い出し、そして接客までも自分たちの力で取り組んだ。

複数回開催したことで得られた学びも多かったようで、「上手くいかないこともあったけれど、自分たちにもリーダーシップをとれる力があるんだということを認識できたことで自信がついた」などポジティブな言葉がたくさん聞けた。

03. オンライン国際交流チーム

小野田実来
小野田実来

世界中に友達が出来たらいいな。というきっかけから始まったプロジェクト。しかし世界にいる子どもたちはそれぞれ様々な環境下にいて状況が全然違う。

中でも教育環境は国によっても場所によってもそれぞれ。そしてそれは貧困問題とも繋がっている。学校に通う時間がない、学校の施設や先生が不足している、様々な問題が貧困の連鎖に繋がっている。だけど今はネットが発達していて、オンライン教育という世界のどこにいても授業を受けられるという環境も整ってきている。そこで、国境を超えて学びを共にするプロジェクトになるように計画。

国を超えた同年代の子たちと一緒に、自分たちの住むこの世界が、どうすればより良くなっていくのかを考え、話し合う機会を作ることにした。このプロジェクトにおいては、世界の子ども、日本の子ども、サポートをしてくれる英語の話せる日本人大学生など様々な人材が必要であったため、人集めに苦労している様子も見られたが、協働メンバーの方々などの協力もあり無事に人集めができて実施に漕ぎ着けた。

04. 学ぶ人の選択肢チーム

小野田実来
小野田実来

普段私たちが通っている学校。
大体教科は決まっていて、勉強する内容も決まっている。国語、数学、英語、そんな勉強はたしかに大切だけど、もっと社会に出てから必要になることも学べたらいいのに。学びの選択肢を増やしたい。そんな思いをもって始まったこのプロジェクトでは、1日限定で自分たちの理想の授業を詰め込んだ、理想の学校をつくってみる。ということ。

LGBTQ +など人権教育についてことをもっと学んだり、社会に出たら必要とされるメイクについて早くから学んでみることって、きっとすごく大切。学校の学びももっと自由に、選択肢のあるものになれば、みんなが自分を偽らずに、自信を持った自分らしくいられる世界をつくることに繋がるんじゃないか。

そんな素敵な想いを持って、実際に自分たちの学校の先生にもインタビューをしたりして、自分たちのオリジナルの学校をつくることを目指した。

05. 暮らしのシステムチーム

小野田実来
小野田実来

このチームのコンセプトは、”いつでも誰でも快適に移動できる街”。
雨の日の移動は、荷物の多い人や、車を使えない学生にはとても憂鬱なもの。急に雨が降ってきた時は、使い捨ての傘を買う時もあるけどそれももったいない。そんな悩みと、乗りたい時に借りれて行きたい場所で返せる「シェアサイクル」を掛け合わせて『ワガママ』を解決する乗り物を開発!!

このチームでは、シニアカーの免許を持たずに道を走れる所に目をつけた。シニアカーって、名前の通りシニアというイメージが強いけどそのイメージを払拭して若い世代にも普及させたい。そのために、屋根付き電動自転車なども参考にしながら、シニアカーに屋根を取り付けて雨除けができるようにしたり、カゴやツバを外して色を塗り替えてスタイリッシュで若者にも親近感を持ってもらえるような見た目を考えたり。東遊園地で実際に走らせてもみた。

これが実現すれば、ビニール傘の使用が減り環境への負担が少なくなったり、傘を片手に自転車に乗るなどの危険行為が減るかもしれない。

06. 暮らしのプロダクトチーム

小野田実来
小野田実来

服についている”ポケット”。
服によってポケットの付いている所は様々だが、「ここにポケットあればいいな〜」って所に無いことも多い。また、ポケットが小さくて入れたいものが入らないことも多い。そもそもポケットがない服やデザイン性としてだけのポケットもある。

そしてもう一つ、携帯の”充電”について。今はモバイルバッテリーを持ち歩くのが普通な世界。それくらいスマホは今の人たちにとって欠かせない、命のようなもの。

そこで中学生2人が考えたのは、携帯の充電も出来て服のどこにでも取り付けられる夢のようなポケット。実際に百貨店に訪れて服屋さんやスーツ屋さんでポケットについて詳しく見たり聞いたり。ポケットの材料を買って実際にミシンなどを使い自分たちの手で作ってみたり。たくさんの人に力をかりて、夢のような『充電ポケット』を開発した。